もろもろの疲れが出て、朝は微熱でダウン。でも解熱剤を飲み、冷えピタをデコに貼って、なんとか気力で持ち直し、お昼からはお花のお稽古、その後はお仕事フルスロットルに行ってきました。
今日のお花は季節感溢れる感じが素敵ではあるのですが、花器も持ちづらく、持って帰るのに苦労しました(笑)。帰宅したら帰宅したで、ススキとかがさっそく猫たちの標的になってしまったし…
古都から帰る飛行機の中で、頭の体操がわりに…と読んでいたのが、
「算数・数学が得意になる本」(芳沢光雄、講談社現代新書、06年5月)。これがなかなかに面白く、とくに三角関数や微積分のあたりなど、私が高校生だった頃にコレを読みたかったなぁ〜、と悔しく思ったほど。
私は最近、難関高校の入試問題クラスの数学の問題を解くのが面白くて(「脳を鍛える」系の本が流行しているのに通じるかな…?通じないかな…?単なる変な趣味…?
)、全然勉強しなかった中学生時代を取り戻しているかのような気分です。高校に入ってからは、大学進学のために全科目頑張ったのですが、中学時代は、高校がエスカレーター式に進学できることをいいことに、確信犯的に遊んでいたんですよね
数学以外の科目だと、高校からでも無理なく成績をあげることができたのですが、数学は、中学から、そしてその以前の小学校からの蓄積みたいなところがあるので、かなり苦戦しました。
しかし
「つまずくこと自体は別に悪いことではありません。大切なのは、つまずきそうになったときにさじを投げたり適当にやり過ごしたりするのではなく、踏みとどまって考えることです。そしてそのことが、数学的な思考力を養うことになるのです」
というまえがきにはうなされました。そう、私は「適当にやり過ごす」派だったなあ…って思って。毎回のテストごとに、なんとかやっつけで目標点に達することだけを目指し、数学のおもしろさには、当時は気づくことができませんでした。
最近は陰山メソッドともいわれる「百ます計算」が大人気で、さまざまな教育現場で取り上げられているとのこと。これは私も評価しています。基本的な足し算、引き算、かけ算を徹底して反復する、そしてスピードを上げる、ということは、とても大事なことだと思います。
しかし、その陰山メソッドとは好対照なのが、この芳沢先生のお考えかもしれません。時間をかけてでもしっかりと考え、理論的に解を導く。これもまた、数学として大事なことです。
料理に例えるならば、陰山メソッドは、お野菜や食材の基本の切り方を、いかに効率よく、手早くできるかを反復練習する作業。しかし、それだけではなく、適切な下ごしらえ、食材の特質、調理の段取りなどを複合的に考え、調理する、という作業が、たぶん芳沢先生のご著書で書かれているような「数学の美味しい部分」のような気がします。
ともあれ、手早さも、それらの扱い方も、両方をしっかり習得していればいるほど美味しいお料理を作れるというもの。これからまだまだ数学を進学などにお役立てになる方には、参考にして頂ければ幸いです。
もはや進学には関係のない私ですけれど、趣味の数学(!?)を楽しむのに面白い本でした。