どっちやねんな

 ダイエット本って、ものすごい数があって、そして流行廃りも激しいジャンルです。ちょっと前にもてはやされていた、低インシュリンダイエットなんて、万人にOK!というふれ込みだったのが、今は、糖尿病予備軍の人にはとても危険、と批判も起こりつつあります。やっぱり盲目に飛びつくのは怖いですね。まずは己を知り、敵を知って、というのが大前提。

 さて、そんなダイエットにまつわる様々な話の中で、よく喩えられるのは「体というのは、脂肪、タンパク質、炭水化物という3種類の燃料を燃やして発電する装置のようなもの」という話。

 このたとえは実に良くできていて、とくに、炭水化物を燃やすのがもっともクリーンなエネルギーだからこそ炭水化物を食べるのをやめてはいけない、という説明には、なると思うのです。(実際、私も今回のダイエット期間中、お腹が減らないのを良いことに夕食のご飯を抜くと、途端に体重が減らなくなっちゃいました。で、もしや、と、ちゃんとご飯の摂食を再開すると、また体重は減り始めました。やっぱ炭水化物って大事!)

 しかし。

 まあ、これも上記の「低インシュリンダイエット」を日本に広めた永田孝行氏の発言批判になってしまうのですが。

 永田氏が最近、雑誌で「気温が低くなるこの季節は、代謝を上げるのに良い時期なので、薄着で筋トレをしましょう」的な発言をしていて、私は「…?」と思ってしまいました。

 永田氏に限らずですが、「寒い時期には薄着をして、体を自家発電させましょう」的な表現ってダイエット本に見受けられるときがあるのですが。

 しかし、逆に「体は冷やすと、その部分に脂肪がつきやすくなるので、ダイエット中に体を冷やすのは厳禁」という話も多い。

 …どっちやねんな。

 とは思うのですが。

 しかし、どう考えても、体を動かす際に外気が冷たいと、よほどの準備体操をしないことには、筋肉を痛めるコワサがあると思うのですが。

 それに、考える以前の問題で、自分の経験においても、体は冷やすよりも温める方が何かといいことだって学んでいます。一日の始めに足湯をして、ショウガ番茶なりショウガ紅茶なりを飲んで体を温めると、テキパキ家事や仕事がはかどるもんね。寒い中、無理をしてそういうことをするよりも、自然なリズムで、体が喜んでいる状態で仕事をする方が、どう考えても「体に良い」気がするんですが…。

 世の中には「医学博士」著述の本って腐るほどあるのですが、信じるに値する本は実はそれほどナイのではないか、と思います。むしろトンデモ本のほうが多いような気すらします。(まともな本もあるとは思います。そういう著者の方には、本当に申し訳なく思いますが…)。そして恐ろしいのが「有名大学のものすごい肩書きの先生だから」、ということで、盲目に信じてしまう読者も、かなりの数がいるという事実。

 本っていうのは、出そうと思えば誰でも出せるんです。お金さえ出せば。

 だから、「書店に並んでいる本」に書いてあることだから!というのは、その情報を信じる理由にはなりません。

 特にダイエットに関することなんて、大事な大事な自分の体のことですから、たとえば、信頼できるお友達が「こうしたら効いたよ!」というなことですら、その人には適していても自分には適していないこと、っていうのもあるかもしれません。まして、万人に効くメソッドなどというのは殆どないと思って正解でしょう。自分の頭で、科学的知識と経験とに基づいて考えて、情報を取捨選択しないと…と思います。

補足)
 私がダイエットの際に参考にした主な本は、栄養学ジャーナリストの丸元淑生さんのものです。無理せずに生活に取り入れる…ことができるかどうかはわかりませんが(お食事を作るのが面倒な人は大変かも)、私の読む限り、納得のいくことが多かったので、一読をお薦めします。

補足)
 ネタは全然違う話ながら、「科学者に限って非科学的なことを言う人が多い」と仰っていた海老庵先生のエントリーには共感する点が多かったので、TBさせていただきました。

Posted by i子 at 11:09 | 日々のこと | comments(2)

コメント

僕が学生の頃は、「41歳寿命説」--今時の若者は食べ物が悪いから41歳で死ぬという説--というのが流行っていて、割に真面目に受け取られていました。
今年、僕は、その41歳です(^_^)。
もちろん周りは、ほとんど全員生きています。

※TBいただいたのは『新書で新書を読む』方だったのに、『科学を読む愉しみ』の方を間違ってTBしてしまいました。
失礼しました。
海老庵 | 2006/12/17 22:57

ひょえー。
そんな怖いお話が…。

まあ、食べ物が怖いなんていう話はよく言われて、確かにそういう部分もあるのだろうとは思いますし、スーパーで買うような野菜と、露地物野菜とでは、「味の強さ」が違うということも経験的に知っています。でも、だからといって、今の野菜を毒みたいに言うのもどうかな、とは思います。自分も人様に何かを説明するときに、何か極端な喩えを使うことは、極力避けようと思います。「99%は仮説」とこころえねば。
i子 | 2006/12/18 00:01

コメントする







この記事のトラックバックURL
http://today.ai-ko.net/trackback/595735
トラックバック
新書で科学を読む--池内了『科学を読む愉しみ』
 池内了『科学を読む愉しみ』(洋泉社新書)を読んでいる。2/3ほど読了。  メディア・IT関連の本は仕事で読んでいるが、純粋な自然科学の本はあまり読んでないので、こういうガイド本はありがたい。  ニュージーランドで見て興味を持った、ジャレッド・ダイヤモ

エピキュリアンズ・カフェ--ちょいと小粋な話-- | 2006/12/06 17:07

新書で新書を読む--宮崎哲弥『新書365冊』
 宮崎哲弥『新書365冊』(朝日新書)を読んだ。新書というものが、以前は、それぞれの学問の大家が一般向けにやさしく語るという志向のものから、時事的・雑誌感覚的なものに変わってきているというのを改めて実感した。  それでも、私が疎いジャンルの、たとえば政

エピキュリアンズ・カフェ--ちょいと小粋な話-- | 2006/12/06 22:54

Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< March 2017 >>